「腕を上げると肩に痛みや引っかかりを感じる」「服を着替える時や高い所の物を取る時に肩が痛む」といった経験はありませんか？それは、肩インピンジメント症候群かもしれません。肩インピンジメント症候群は、肩の痛みで悩む多くの方に見られる疾患です。この記事では、肩インピンジメント症候群の原因、症状、診断、治療、リハビリについて詳しく解説します。
肩インピンジメント症候群は、肩関節の骨（肩峰と上腕骨）の間にある腱板や滑液包などが挟み込まれることで、痛みや炎症を引き起こす状態です。「インピンジメント（impingement）」とは、「衝突」「挟み込み」という意味です。特に、棘上筋腱という腱が挟み込まれやすいと言われています。
肩インピンジメント症候群の原因は、単一ではなく、様々な要因が複合的に関与していると考えられています。
肩インピンジメント症候群の主な症状は、以下のとおりです。
肩インピンジメント症候群の診断は、医師による問診、身体診察、画像検査によって行われます。
問診: 症状、発症時期、受傷機転、スポーツ歴、仕事内容などを詳しく聞かれます。
身体診察: 肩の可動域、圧痛、特定のテスト（例：インピンジメントテスト）などが行われます。
画像検査:
肩インピンジメント症候群の治療は、保存療法が基本となります。
保存療法:
保存療法で改善が見られない場合や、腱板の完全断裂がある場合などは、手術療法が検討されます。
手術療法:
リハビリテーションは、肩インピンジメント症候群の治療において非常に重要な役割を果たします。保存療法の場合も、手術療法後の場合も、リハビリテーションによって肩の機能回復を目指します。
リハビリテーションの内容は、個々の状態に合わせて理学療法士などの専門家が作成します。一般的には、以下のような内容が含まれます。
肩の痛みや腕の挙上困難などの症状が続く場合は、整形外科を受診することをおすすめします。早期の診断と適切な治療が、早期回復につながります。
肩インピンジメント症候群は、適切な治療とリハビリテーションを行うことで、症状の改善や機能回復が期待できる疾患です。肩の痛みでお悩みの方は、早めに医療機関を受診し、適切なアドバイスを受けるようにしましょう。
2025/01/27