過敏性腸症候群(Irritable Bowel Syndrome、以下IBS)は、腸に炎症や構造的な異常がないにもかかわらず、腹痛や便通異常が慢性的に続く疾患です。日本人の約10〜15%が発症するとされており、ストレスや生活習慣の影響を受けやすい病気として知られています。
IBSの症状は人によって異なりますが、代表的なものとして以下が挙げられます:
腹痛や腹部不快感(排便によって軽減することが多い)
下痢型(急な腹痛とともに下痢が起こる)
便秘型(便が硬く、排便困難が続く)
混合型(下痢と便秘が交互に起こる)
ガス型(お腹の張りやガスが多くなる)
IBSの正確な原因はまだ完全には解明されていませんが、以下の要因が関与していると考えられています:
腸の運動異常(蠕動運動の異常)
腸内細菌のバランスの乱れ
ストレスや不安
自律神経の乱れ
食生活の乱れ(刺激物や不規則な食事)
研究では、脳腸相関と呼ばれる脳と腸の相互作用がIBSに関係していることが指摘されています(Mayer et al., 2015)。
プロバイオティクスの有効性:2018年のメタ分析では、特定のプロバイオティクスがIBSの症状緩和に効果があると報告されています(Ford et al., 2018)。
FODMAP食の改善効果:FODMAP(発酵性オリゴ糖、二糖類、単糖類、ポリオール)を制限する食事法が、IBS患者の腹痛やガスの改善に役立つとされています(Staudacher et al., 2017)。
ストレス管理の重要性:ストレスとIBSの関連は強く、リラクゼーション法や認知行動療法が効果的であるとする研究もあります(Keefer et al., 2018)。
食事管理
刺激物(辛い食べ物、カフェイン、アルコール)を避ける
水溶性食物繊維を積極的に摂取する
FODMAP食の実践が有効
ストレス管理
瞑想やヨガなどのリラクゼーション法
規則正しい生活習慣
運動の導入
ウォーキングやストレッチが腸の動きを促進します
整体の活用
腹部周辺の緊張を和らげる手技が、IBS症状の軽減に役立つ場合があります
バランスの良い食事
適度な運動
十分な睡眠
規則正しい排便習慣の確立
整体では、以下のアプローチが効果的な場合があります:
腹部の筋肉の緊張をほぐす施術
自律神経を整える手技
呼吸改善を目的とした施術
これらにより、腸の働きが活性化し、症状が緩和するケースが報告されています。
IBSはストレスや生活習慣の影響を受けやすく、再発を繰り返すこともあります。症状が続く場合は、食事の見直しやリラクゼーション法の導入に加えて、整体などのケアも選択肢のひとつです。ご自身に合った対処法を見つけることで、快適な日常を取り戻せる可能性があります。
2025/02/24