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ブシャール結節とは?その特徴と原因

​ブシャール結節(Bouchard's nodes)は、指の近位指節間関節(PIP関節)に生じる硬い骨性の隆起であり、主に手の変形性関節症(OA)の兆候として現れます。​これらの結節は、関節軟骨の摩耗と骨棘(オステオファイト)の形成によって引き起こされ、関節の腫れや可動域の制限、時には痛みを伴うことがあります。

ブシャール結節とヘバーデン結節の違い

ブシャール結節はPIP関節に発生するのに対し、ヘバーデン結節は指の遠位指節間関節(DIP関節)に生じます。​どちらも変形性関節症に関連する骨性隆起ですが、ブシャール結節はヘバーデン結節よりも発生頻度が低いとされています。 ​

原因と病態生理

ブシャール結節の主な原因は、関節軟骨の摩耗による変形性関節症です。​軟骨が劣化すると、骨同士が直接接触し、これにより骨棘が形成されます。​この骨棘が関節の腫れや変形を引き起こし、ブシャール結節として現れます。

症状

ブシャール結節の主な症状には以下のものがあります:

  • 関節の腫れと硬さ:​PIP関節が腫れ、動かしにくくなることがあります。​

  • 痛み:​結節自体は必ずしも痛みを伴わないものの、関節の動きによって痛みが生じることがあります。​

  • 可動域の制限:​関節の可動域が狭まり、日常生活の動作に支障をきたすことがあります。​

  • 握力の低下:​指の力が弱まり、物を握る動作が困難になることがあります。 ​

診断

医師は、手の視診と触診を行い、ブシャール結節の有無を確認します。​さらに、X線検査で関節の狭小化や骨棘の形成を確認することが一般的です。​また、関節液の分析や血液検査を行い、関節リウマチや痛風など他の関節疾患との鑑別診断を行うこともあります。

治療法

ブシャール結節自体を取り除く治療法は存在しませんが、症状の管理を目的とした以下のようなアプローチが取られます:​

  • 薬物療法:​非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)や鎮痛剤を使用して、痛みや炎症を軽減します。 

  • 物理療法:​関節の可動域を維持し、筋力を強化するためのエクササイズやストレッチを行います。​

  • 装具の使用:​関節の安定性を高め、負担を軽減するために、スプリントやブレースを使用することがあります。​

  • 温熱・冷却療法:​温湿布や冷湿布を用いて、痛みや炎症を和らげます。​

  • ステロイド注射:​症状が重い場合、関節内にステロイドを注射して炎症を抑えることがあります。 ​

これらの治療法は、症状の緩和を目的としており、ブシャール結節そのものを消失させるものではありません。​日常生活における関節への負担を減らし、症状の進行を遅らせることが重要です。​

まとめ

ブシャール結節は、手の変形性関節症に関連するPIP関節の骨性隆起であり、関節の腫れ、痛み、可動域の制限などの症状を引き起こすことがあります。​診断は臨床的評価と画像検査によって行われ、治療は主に症状の管理に焦点を当てています。​早期の対応と適切なケアが、生活の質を維持する上で重要となります。

2025/03/22